たつみコータローの国会レポート 各人の意識と行動こそ(大阪民主新報より転載)
2018年05月20日
財務省のセクハラに対する認識があまりにも常識とかけ離れており、批判が高まっています。
しかし政治の世界には、女性差別がまだまだあります。たとえば常任委員会室の片隅には必ず氷水の入ったポットが置かれていて、飲むことができます。ポットの中身がなくなれば国会職員が氷水を補充しますが、その作業をしているのは必ず女性です。男性職員もいるのに、「お水くみ」の役割を女性が担わされているのです。
メディアはどうでしょう。前財務事務次官のセクハラの犠牲者は記者でした。しかし商業新聞には毎日のように雑誌の広告が掲載されており、そこには多くの場合卑猥な言葉が並んでいたり、女性の水着姿が写っています。これは新聞社による読者へのセクハラとは言えないでしょうか。新聞社は雑誌の内容に文句は言えませんが、広告の表示は工夫できるはずです。電車内にも同様の広告が吊るされていますし、コンビニに入れば成人雑誌も目に入ります。その点、赤旗はそんなことを気にすることがない新聞です。
私達の周りにはセクハラや性差別が氾濫しています。そんな社会に慣らされているのであれば、とりわけ男性の意識を変えなければいけません。先日、感心するニュースがありました。女性差別が色濃い米国映画業界ですが、アカデミー受賞俳優であるベネディクト・カンバーバッチ氏が、女性が男性と同額を受け取れない仕事は断ると宣言したのです。各人の意識と行動が社会を変えていきます。(辰巳孝太郎 日本共産党参院議員 毎月第3週に掲載)
(大阪民主新報、2018年5月20日号より)