日本共産党 衆院比例 近畿ブロック たつみコータロー

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国会会議録

“原発ムラ”献金急増 安倍政権下 再稼働・輸出推進と符合

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(写真)質問する辰巳孝太郎議員=16日、参院経産委

日本共産党の辰巳孝太郎議員は16日、参院経済産業委員会で、第2次安倍政権発足以降、原子力関連企業からの政治献金が急増している実態を示し、原発再稼働・原発輸出をすすめる政府の姿勢を批判しました。

辰巳氏は、原子力産業協会加盟企業から自民党の政治資金団体・国民政治協会への献金が2012年12月の第2次安倍政権発足以降、倍以上に急増したと指摘。「原発輸出を担う大商社は約4倍から6倍、原子炉メーカーは2倍から3倍、経団連会長企業の日立製作所は2倍、経営破綻した東芝も2倍、素材メーカーは2倍、大手ゼネコンは2倍以上になった」と内訳(グラフ)を示し、「原発利益共同体と自民党が一緒になって原発を推進し、起こしたのが福島原発事故だ。その反省もなく、多額の献金を受け取って再稼働・原発輸出をすすめるなどもってのほかだ」と批判しました。

また、政府が原発推進の理由とする「コストが低い」との主張は成り立たないと批判。政府の発電コストの試算で「福島事故対応」を12・2兆円としているが、実際には21・5兆円(16年末)になっており、民間研究機関の「日本経済研究センター」は「80兆円を上回る」恐れがあると試算しているとして「(政府の)試算が甘すぎる」と追及しました。答弁した世耕弘成経産相は「合理的な算定をした」と開き直りました。

2019年5月17日(金)赤旗より転載

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議事録を読む
○辰巳孝太郎君 日本共産党の辰巳孝太郎でございます。
今日もコンビニ問題を聞いていきたいと思います。前回の質問でも、公正取引委員会に聞きましたけれども、改めて、このコンビニの二十四時間営業の強制はできないということでよろしいですか。
○政府参考人(東出浩一君) コンビニエンスストアの二十四時間営業ができないのかという御質問でございましたけど、強制ということでよろしいでしょうか。
個別の事案についてはともかくですけれども、一般論として申し上げますと、契約期間中に事業環境が大きく変化したことに伴って、取引の相手方が優越的な地位にある者に対して契約内容の見直しを求めたにもかかわらず、優越的地位にある者が見直しを一方的に拒絶することが、個別の事情にもよりますけれども、独占禁止法第二条九項第五号のハに、取引の相手方に不利益となるように、ちょっと中間飛ばしますが、取引を実施することというものがありますけれども、これに該当するというふうに認められる場合には優越的地位の濫用として問題になり得るというふうに考えております。
○辰巳孝太郎君 今答弁していただいた中には、要するに、そういうふうに強制することが正常な商慣習に照らして不当な不利益を与えてしまうんだと、こういうことも含まれているという認識でよろしいですね。
○政府参考人(東出浩一君) 御質問というのは、正常な商慣習に照らして不当にということですけれども、これは今申し上げました二条九項五号のハのところではなくて、二条九項の五号の柱書きのところに書いてございます。
その正常な商慣習に照らして不当にというのも、優越的地位の濫用を判断する上での一つの独立した要件といいますか、別の要件になっておりますので、それについては個々の事案ごとに公正な競争秩序の維持、促進の観点から判断する必要があるということでございます。
○辰巳孝太郎君 つまり、二十四時間営業の強制が優越的地位の濫用に当たるかどうかについては、正常な商慣習に照らして不当な不利益を与えるかどうか、これは要件ではないと、こういう認識なんですか。
○政府参考人(東出浩一君) 御指摘のところは、まず、正常な商慣習に照らして不当に行われるものであるというのが一つ必要ですということです。それから、それとプラスで、取引の相手方に不利益となるように取引条件を設定するですとか、変更するですとか、取引を実施するという、その行為の部分も、その両方が必要だということでございます。
○辰巳孝太郎君 分かりました。
それで、強制というのはいわゆる優越的地位の濫用に当たる可能性があるということなんですが、私は、この間、何人ものオーナーに話を聞いてきたんですけれども、オーナーが時短営業、二十四時間もう赤字ですと、あるいは人手不足で苦しいですと、これやめさせてくださいというふうに本部に言いますと、それはあなたのためにならないと暗に契約更新が難しくなるよというようなことをほのめかされながら、時短営業の断念を促すようなことが実際に起こっているわけですね。
これ、今の公取の答弁に照らせば、もしこれが事実であれば、優越的地位の濫用に当たる可能性があるということでいいですね。
○政府参考人(東出浩一君) 御指摘のものにつきましては、個別の事情によるということになりますので、一概にちょっと申し上げることはできないというところでございます。
○辰巳孝太郎君 是非調査いただきたいんですけれど、公取、いかがですか。
○政府参考人(南部利之君) お答えいたします。
個別の事案についてお答えすることは差し控えたいと思いますけれども、独占禁止法の第四十五条一項には、何人も、この法律の規定に違反する事実があると思料するときは、公正取引委員会に対し、その事実を報告し、適当な措置をとることを求めることができると規定をしておりますので、何人であるとも、公正取引委員会に対して、優越的地位の濫用行為があると考える場合には申告をしていただくことが可能です。そして、この法律の二条には、その報告があったときには、公正取引委員会は事件について必要な調査をしなければならないと記載がございます。
したがいまして、本件について具体的な事実を御報告いただくということであれば、公正取引委員会として適切に対処してまいります。
○辰巳孝太郎君 是非調査していただきたいんですね。
大臣、先ほど行動計画の話もあったんですけれども、コミュニケーションを取っていくことが必要だという話はあったんですけれども、だが、しかし、今長時間労働が問題になって、二十四時間営業が問題になっているときに、二十四時間営業やめさせてほしいと、時短営業させてほしいと言ったにもかかわらず、本部からそういうふうに言われてしまうわけですね。これが実態なんですよ。これが今やっぱりオーナーさんが直面している実態なんですよ。これについて、いかが受け止められますか。
○国務大臣(世耕弘成君) 今我々としては、コンビニ各社が本部とオーナーの共存共栄に向けて、各加盟店が置かれた実情を踏まえて柔軟に営業時間を見直すことなどを内容とする行動計画を策定してもらって、我々は今それを精査をしているという段階であります。
コンビニ各社においては、これは計画を作って終わりということではなく、現場で日々オーナーと接する経営支援員というのがいるわけですけれども、こういった経営支援員も含めてオーナーとの間でしっかりとコミュニケーションを取りながら確実に行動計画を実行して、各店舗ごとに実情に応じた対応を取ってほしいというふうに考えています。
経産省としては、今、行動計画を我々も見たという段階であります。これらがしっかり実施されていくのかどうか、フォローアップもしてまいりたいと思っています。
○辰巳孝太郎君 本部は、二十四時間営業、時短営業を推奨しないと公言しているところもありますから、交渉力の格差が明らかなときに、推奨しないと言っている本部に対して、やらせてほしいと、これ非常に勇気のある行動だと思うんですよ。だけど、結局それははねつけられてしまうということであれば、一体コミュニケーションというのは何なのかと、対話というのは何なのかと、私、言わなければいけないと思うんですね。
今日は、いわゆるドミナントについて聞いていきたいと思うんです。
コンビニにはドミナント戦略というのがありまして、これは特定の地域に集中的に出店する経営方針のことであります。このことによって、配送の効率化、知名度の、メーカーの、向上などが期待できるとしております。
経産省が今年公表した実態調査では、一万一千人余りのオーナーが回答をいたしました。ここでも、こうあるんです。今後の店舗経営を考える際に不安に感じることは何ですかとの問いに、六千八百二十七名、つまり六割が競合との競争が激しくなることと答えているんですよ。これ他業種との競合も含まれていると思いますが、つまり同業種のドミナントに含めて六割のオーナーさんが不安を抱えていると、こういうことであります。
セブンイレブン東日本橋一丁目店は、二〇一〇年にオープンをしたお店であります。このいわゆるドミナントで、半径二百メートルの中にほかのコンビニが六店舗ある、うち四つは同チェーン店なんです、同じセブンイレブンなんですね。ドミナントされた後はこれ一気に業績が悪化をしまして、ついにオーナーが失踪してしまいました。自殺をするために北海道にまで行ったところ、保護されたわけです。私も北海道にいたこのオーナーさんとも電話やり取りをしまして、思いとどまっていただいて、こちらに戻ってきていただいているということなんですけれども、そこまで追い詰められていたということなんですよ。
こういう事態は、この東日本橋の一丁目店だけじゃないんです。これ全国で、今コンビニ業界、起こっているんですよ。だから、六割の人が、オーナーが不安抱えているわけですね。利益が出ないためにうつ病になったり、自殺未遂をしたと、こういうこともNHKで報道されていましたけれども、もう本当に危機的な状況なんです。
セブンイレブンは、行動計画の中で新規出店に関してこういうふうに述べています。改革の第一として、新規出店の在り方を抜本的に見直します。従来も加盟店様の収益性を重視し、量的拡大ではなくお客様に支持していただける質の高い店舗開発に努めてまいりましたが、今後更に質を追求した出店を推進してまいります。具体的には、新規出店に当たっては将来的な人口動態などを含めた立地環境の分析をより一層精緻化するとともに、出店基準の厳格な運用を図り、既存店一店舗一店舗の経営基盤強化に注力してまいりますと。
ところが、厳格にしたと言いながら、セブンイレブンはこの行動計画が発表された後にでもどんどん近隣出店を続けておりまして、私、今月に入って、五月に入って四人のオーナーさんからこの近隣出店の不安について相談を受け、語っていただきました。
私は、共存共栄というんですけど、これはオーナーにとったら、既存店舗にとったら共食いなんですよ、これ売上げ絶対減るわけですから。しかも、人手不足だと言われているときに、人手の奪い合いにもなる。これ、あるオーナーさんは、共存共栄というけど、共存はしている、だけど共栄はしていないと、こう言われるんですけれども、そのとおりだと思うんです。
私は、このドミナントを規制すべきだと思います。大体、コンビニ本部は過去最高の利益を上げる中で、コンビニ各店舗の経営というのは苦しくなっておるわけですよ。本当におかしいと思います。
経産省に聞きます。この実態調査、年間売上げが一億五千万円以下の店はどれぐらいありましたか。
○政府参考人(藤木俊光君) お答え申し上げます。
今回実施いたしましたアンケートで年間の売上げを御質問したところ、一億円未満の方が一〇・八%、一億円以上一億五千万円未満の方が二五・六%。したがって、お尋ねの一億五千万円以下ということで回答されたオーナーは三六・四%ということになります。
○辰巳孝太郎君 三六・四%、これかなり衝撃なんですよ。これ、三百六十五日で割ると、日販、一日の売上げですね、これ四十一万円なんですね。日販四十一万円。四十万円というのは、これは大体、チェーン店にもよりますけれども、赤字ラインなんですよ。つまり、約四割が赤字経営になっている可能性がある、赤字ラインで苦しんでいると、こういう話なんですね。いや、赤字はないと言っていたあるチェーン店の本部の経営者もいましたけれども、私、実態は深刻だと思うんですね。
人手不足の最大の要因は、赤字経営だからこそ時給が上げられない、時給が上げられないから応募がない、応募がないから自分でオーナーさんがシフトに入らざるを得ない、だからオーナーさんは長時間労働になる、深夜勤務入らなきゃならないとなる。休めないわけです。このサイクルなんですよ。
加盟したことに満足しているかどうかについても、満足していないが三九%で約四割でしょう。じゃ、何で満足できないのか。その理由として最も多いのは、想定より利益が少ない、これなんですよ。これ、三千六百四十四名の方が答えていますね。これ、全体の三二%ですよ。想定より利益が少ないと答えている。これも驚愕の数字なんです。ちなみに、記述回答でも、ロイヤリティーの高さ、上納金ですね、手元に残る利益の少なさ、これが満足できないことのトップに来ているわけですよ。
大臣、これ、やっぱり事業環境がかつてと比べて一変していると思うんです。オーナーの経営環境悪化しているということだと思うんです。コンビニのビジネスモデルが私は限界に来ているということだと思うんです。認識を是非お聞かせください。
○国務大臣(世耕弘成君) これは、今回、二〇一八年に行った結果と、また二〇一四年の結果、これが比べられるわけでありますけれども、今おっしゃっている年間売上げ一億五千万未満、すなわち日販が四十一万円以下になるオーナーの比率が二〇一四年二九・六%から二〇一八年三六・四%に増えているというわけであります。
二〇一八年の調査で、今御指摘のとおり、加盟したことに満足していないと回答したオーナーの三九%が想定よりも利益が少ないと答えているわけであります。この質問は二〇一四年には設定されていなかったので、ちょっと二〇一四年との比較はできないわけであります。
日販の四十一万円以下のオーナーの比率が上昇したことだけで経営自体が悪化したとは一概には言い切れないわけでありますけれども、客観的に見て、コンビニの経営を取り巻く状況は大きく変化している、厳しい方向へ変化をしているんだろうというふうに思います。
今回の調査では、長い営業時間に加えて業務内容の複雑化などを理由に従業員の確保が困難になっていて、人手不足が深刻化しているということ、また、オーナーが高齢化する中、二十四時間営業を含む拘束時間の長さなど処遇への不安、不満や、ロイヤリティーやコスト分担など利益配分に対する不安、不満を理由にオーナーの満足度が低下をしているということ、これらの課題を解決するための本部のサポートやコミュニケーション強化への要望が強いといったことが確認をされたわけであります。
御指摘のとおり、こういった現状がコンビニの持続性の観点からは看過できない状況だと私は思っておりまして、本部とオーナーが共存共栄に向けてしっかりと向き合って、それぞれの事業環境や経営方針を踏まえた適切な対応を検討していくことが重要だというふうに思っております。
我々も今、自主行動計画を受け取ったというか、見たという段階であります。今後、オーナーやユーザーなど幅広い関係者からヒアリングを行って、各社が提示をした行動計画のフォローアップを行うことで、コンビニの持続的発展に向けて取り組んでまいりたいと思います。
○辰巳孝太郎君 大臣、今利益配分への不満というのがありましたけれども、まさにそのとおりなんですよ。利益配分なんです。赤字が出ているということは利益配分なんですよ、やっぱりね。行動計画の中に、利益配分どうするのか、つまり、ロイヤリティーどうするのか、ここにメス入れる会社はありませんでした。やっぱりここなんですよ。これ、是非着目していただきたいと思うんですね。
このフランチャイズビジネスは、本部と加盟店が独立した立場で契約し、本部は加盟店の経営指導などを行う代わりにロイヤリティーを受け取る仕組みです。このロイヤリティーは、加盟店の売上げから原価を引いた粗利に掛かってくるんですね。
つまり、本部は、ドミナント、集中出店を行って既存店舗の売上げがその結果減少したとしても、新規の店と既存店を合わせた売上げが増えていれば、ロイヤリティー収入は増えちゃうんですよ。ここに本部と加盟店の利益相反関係が存在しているわけです。この売上げさえ上がればロイヤリティー収入が増えるということは、これ、二十四時間営業を続けたい本部と、人件費を負担すれば赤字となってしまう加盟店が二十四時間営業をやめたいと言っている、もうこの関係と同じなんですね。
これまで、ドミナントされても一定期間たてば需要の掘り起こしなどで売上げが戻ったかもしれない。だけど、コンビニが飽和状態と言われる中で、あるいは他業種の小売店が地域に出店する、それが拡大する中で、今もう売上げが戻らなくなっている、こう言われているんですね。利益が減少して、中には赤字に転落する加盟店もある。共存共栄のはずのフランチャイズが、本部の近隣出店によって損失を被って赤字となってしまう、こういう状態が起こっています。
公取に聞きたいんですが、同チェーン店、同じチェーン店が既存店の近隣に出店して、売上げが減少して店舗が赤字になる、これ正常な商慣習と言えるんでしょうか。
○政府参考人(東出浩一君) これもまた個別のお話ということで、お答えすることは差し控えますけれども、一般論として申し上げますと、正常な商慣習に照らして不当にという要件に当たるかどうかということにつきましては、公正かつ自由な競争秩序に対する悪影響があるかどうかという観点から、個別に判断する必要があるというふうに整理をされております。
○辰巳孝太郎君 公正な競争にならないんですよ、ですから。同じチェーン店が来るんですよ。同じものを売っている店が親の本部から店出されるんですから、これでどうやって競争すればいいのかということだと思うんですね。
もう一問聞きます。
大臣、先ほど事業環境大きく変化しているということも答弁されました。この事業環境が大きく変化したことで、公取に聞きますね、利益が出ない、そのようなときに、同チェーン店が既存店の近隣に出店する際、既存店のオーナーが、売上げの減少につながるとしてテリトリー権を認めるように契約を変えてほしい、これを求めた場合に、本部がそれを一方的に拒否して、押し切って出店をしてしまうことは、これは優越的地位の濫用に当たることはないんですか。
○政府参考人(東出浩一君) また個別の話ということはちょっとお答えを差し控えますけれども、一般論として申し上げますと、契約期間中に取引の相手方が優越的地位にある者に対しまして契約内容の見直しを求めた、それにもかかわらず、優越的地位にある者が見直しを一方的に拒絶するということが優越的地位の濫用に当たるかどうかということですけれども、これにつきましても、正常な商慣習に照らして不当にというところを満たすかどうかと、それから取引の相手方に不利益となるように取引状況を設定しですとか、変更しですとか、取引を実施していることに当たるかどうかというところを個別に判断する必要があるということでございます。
○辰巳孝太郎君 当たり得るということですね。判断した結果、当たり得るということでいいですね。ケースもあり得る。
○政府参考人(東出浩一君) 個別に判断する必要がございますので、一概には申し上げられないところです。
○辰巳孝太郎君 私は、ドミナントされると言われているオーナーの人にも、先ほど言いましたけれども、話も聞くことができました。突然、本部の職員がやってきて、出店するんだと。不安を伝えると、ああ、オーナーさん、じゃ、宣伝のための看板立てましょうとか一緒に頑張りましょう、その程度の経営指導なんですよ。
近隣出店によって一体どれぐらい売上げが減少してしまうのか、どれぐらいの期間で回復するのか、あるいは商圏がどこからどこまでと考えて出店するのか、どんなマーケティング調査をやっているのか、そんな情報は全くオーナーさんには提供されません。
大臣、今公取の方からもありました優越的地位の濫用、これ認めてもらうためには、やっぱり様々なやり取り、調査含めて時間も掛かる、労力も掛かるわけですよ。私は、じゃ、どうやったらオーナーを守れるのかと。苦しんでいるんです、オーナーは。大臣、どうやったらオーナーを守れるんですか。
○国務大臣(世耕弘成君) これは、基本的には、コンビニ本部がオーナーさんをもう潰してしまったら彼らのビジネスとしても元も子もないわけでありますから、オーナーとのコミュニケーションを濃密に取って、今行動計画でもそういうことが各社盛り込んでいるわけでありますから、その対応をしっかりやってもらうということに尽きるんではないでしょうか。
○辰巳孝太郎君 それでは駄目だから、やっぱり私はフランチャイズ規制法というのを求めていきたいと、海外ではありますので、これを求めていきたいというふうに思っております。
次に、原発の質問をしたいと思うんです。
東日本大震災と東京電力福島第一原発事故から八年が経過しました。今なお十一万人にも及ぶ人々がふるさとに戻ることができません。これが原発事故です。
その上で、今日は、政府が原発にしがみつくよりどころにしてきた原発の発電コストが安いという主張について問いたいと思うんです。
政府が二〇一五年に行ったモデルプラント試算の結果では、原発のコストは十・一円以上ということになっていますよね。この原子力十・一円以上ということなんですが、まず、この賠償費用を過小に見込んでおるわけですね。試算当時、政府は福島原発事故による事故対応費用を約十二・二兆円としていたわけですが、二〇一六年末に二十一・五兆円へと倍近く膨れ上がりました。
公益社団法人日本経済研究センターは、二〇一七年三月、処理費用が七十兆円近くに膨らむ可能性があると試算をいたしました。今年三月、この二年の経過を踏まえて再試算した結果、汚染水の増加によって八十兆円を上回る費用になるおそれがあるという試算をまとめました。
政府の試算はとにかく甘過ぎるわけですね。試算では、福島の事故以前に建設されたような原発を建てるという想定で、建設費を一基四千四百億円としております。そこに六百億円の追加安全対策を加算するというものであります。
ところが、イギリスで計画中のヒンクリーポイントC原発、この建設費見ますと、これ二基なんですけれども、日本円に換算しても約三・五兆円なんですよ。一基当たり一・七五兆円ですよね。安全性能を高めるためにこれだけの原発費用が掛かるということなんですよね。
経産省、これ、コストの見積り、甘過ぎるんじゃないんですか、そもそも。
○国務大臣(世耕弘成君) いろんな民間の試算もあるわけでありますが、我々としては合理的に算定をして十・七円ということになっているわけであります。
二〇一五年のこのコスト検証では、資本費、運転維持費に加えて、賠償や除染、中間貯蔵といった事故リスク対応費用、そして追加安全対策費用、核燃サイクル費用、そして立地対策や研究開発費などの政策経費などを全て含んだ試算となっておりまして、原子力の発電コストとしてキロワットアワー当たり十・一円という結果を得ているわけであります。
また、先ほど日本経済研究センターの試算ということをおっしゃっていましたけれども、これはもう全く国の試算とは異なる独自の仮定に基づくわけであります。特にトリチウム水の処理に関しては少し我々とは根本的に考え方が違う、そのことを前提に費用を算定されているということで、我々と大きな乖離が出ているというふうに考えております。
いずれにしても、我々は適正な算定によって十・一円というのを算出をしておりますし、今後、例えば原子力の安全対策費用が増えたというようなことがあったとしても、我々はこれもストレステストを行っておりますので、それほど大幅にこの試算が変動するということは考えておりません。
○辰巳孝太郎君 いや、結局、コストが高くなって、海外の原発輸出はどんどん、もうほとんど頓挫しちゃったわけでしょう。
世界の太陽光、陸上風力の発電コストというのはどんどん下がっていると、今回エネ庁が公表した資料でも出ていますよね。世界では再エネコストが大きく低減。太陽光発電、陸上風力発電共に十円キロワットアワー未満での事業実施が可能となっていると。もうエネ庁自身が、世界の再エネはこれだけ減っていますよと、原発より安くなっているということをもう認めざるを得なくなっているわけであります。
何でここまで日本が原発に固執するのかということなんですよ。ペイしないのは明らかなんですよ。大きな要因の一つは、やはり政府・与党と原発メーカーなど原発関連企業との癒着構造にあると言わなければなりません。
お配りした今日の資料三ですけれども、原子力産業協会に加盟している原子力関連企業から自民党の政治資金団体である国民政治協会への献金、二〇一〇年から二〇一七年までについてまとめたものであります。
これを見ると、福島事故後も原発利益共同体中枢企業の献金額が二〇一二年の第二次安倍政権発足後五年で急増していることが分かります。内訳見ますと、原発輸出を狙う大商社は約四倍から六倍、原子炉メーカーは二倍から三倍、経団連会長企業の日立製作所は二倍、経営破綻した東芝も二倍、素材メーカーは二倍、大手ゼネコンは二倍となりました。経団連の政治資金解禁以降、三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行といったメガバンクによる献金も復活、継続をしております。
大臣、何で原子力業界から自民党への献金がこんなに急増しているんですか。
○国務大臣(世耕弘成君) これは、政党への政治献金については、政治資金規正法に基づいて個別企業等の判断で行われるものでありまして、経産大臣としてこの場でコメントすることは控えさせていただきたいと思います。
○辰巳孝太郎君 大体、政治献金、企業献金、思い出してくださいよ、皆さん。政党交付金つくるときに、これを禁止する名目で政党助成金をつくったわけでしょう。何で二つとももらっているんですか。しかも、あれだけの事故を起こして、福島の事故を起こして、原発の関連企業共同体から献金を増やしているというのはおかしいですよ。
原発利益共同体と自民党が一緒になって原発を推進して起こしたのが福島の事故です。その反省もなく、また多額の献金を受け取って、再稼働、原発輸出を進めるなどもってのほかだと言って、私の質問を終わらせていただきます。