コータローの国会レポート⑨国民の声を届ける唯一の党(大阪民主新報から転載)
2013年12月22日
本質えぐる質問
波乱の臨時国会。与党の強行採決、深夜まで続く国会、永田町を取り囲む国民の反対の声。現場では何が起こっていたのか。新人議員として感じたことを報告します。
特定秘密保護法案のような絶対通してはならない法案に対し、国会議員の第一の仕事は、法案の正体を論戦で暴き、それを国民に前に知らせること。日本共産党参院議員団は仁比聡平さん、井上哲士さんが、特別委員会で法案の本質をえぐり取る質疑を行い、それまでヤジでうるさかった委員会室が、一気に緊張する場面を何度もつくりました。
特別委員会での強行採決後、法案は本会議に送り戻され自民、民主両党による常任委員会委員長の〝解任決議合戦〟となりました。自民党は2委員長、民主党は3委員長の解任と1大臣の問責決議案を出しました。本会議で自民・民主両党が趣旨説明と賛否の討論に立ちましたが、これに僕は本当に失望しました。
共産党の独断場
なんと自民党は、別々の決議案の討論で同じ原稿を読み上げたのです。民主党は、決議案とは全く関係のない内容の演説を行いました。終始大道芸人のような口調で演説した議員もおり、あきれるばかり。言論の府である国会で、しかも委員長の解任決議という非常に重い決議で、国会議員が悪ふざけをする。低俗なバラエティ番組を見ているようで気持ち悪くなりました。
一方で日本共産党は、ほとんどの決議案で討論にたち、仁比さん、井上さん、大門実紀史さんの討論には自民党席からも「共産党が一番スジが通ってる」との声が出たほどでした。討論合戦では正直、「自共対決」さえ存在せず、日本共産党の独壇場でした。
議運理事の活躍
民主党は肝心の特定秘密保護法案の討論を放棄し、議場を退席しました。仁比さんの満身の怒りを込めた討論演説中、民主党は議場に戻ってきましたが、民主党はこの法案を廃案にする気があったのか、甚だ疑問です。
討論後、すぐに仁比さんは議院運営委員会の理事として、民主党の常軌を逸した行動に怒って対話に応じない政権与党と、野党第一党の理事の間を、学級崩壊したクラスをまとめる学級委員長のように何度も往復。このような重要法案は押しボタン投票ではなく記名投票での採決が当然だと折衝し続けました。
結果、記名投票となりましたが、これも日本共産党が参院選で躍進し議運の理事を取り戻したからに他なりません。国会論戦を通じ、日本共産党の議席はかけがえのないものだと実感しましたし、この党こそが国民の真剣な声を届けることができる党だと確信しました。
必ず乗り越える
午前0時を過ぎて、この国会の最後に山下芳生書記局長代行が「国家戦略特区」法案の反対討論に立ち、最後にこう述べました。
「国会の中の多数で悪法を強行することはできても、国民の中に息づく民主主義の力まで押しとどめることはできない。国民は必ず政治の横暴を自ら乗り越え、新しい時代を切り開くことは間違いない。その確信を述べて討論を終わります」
日本共産党の一員であることを心から誇りに思えました。大阪の皆さんと力を合わせ、通常国会でもがんばります!!
(日本共産党参院議員 辰巳孝太郎 大阪民主新報にて隔週で掲載)