コータローの国会レポート㊷市民はもうだまされない(大阪民主新報より転載)
2015年05月17日
住民投票まであとわずか。またもや無茶苦茶な話が出てきました。
西淀川向けの維新のチラシに「カジノとUSJの集客効果を西淀川にも」と。どうもこの2つの施設の相乗効果で西淀川にはホテルが沢山できて発展するらしい。
カジノの予定地は此花区にある夢洲という人工島。いくら西淀川区と此花区が合併されて湾岸区になるといっても、夢洲と西淀川区は結構な距離があり、鉄道交通の便も悪い。だいたい仮にカジノができてもホテルは夢洲の中に隣接して建設されるでしょう。だからこそ「統合型リゾート」なんですから。
それから、「巨大施設ができても特段ええことない」のは、USJのある此花区民が一番知っています。当所USJが開園する時、区内のある寿司屋はUSJのお客さんが商店街にも流れると「ジョーズ巻」をメニューのラインナップに加えました。しかしUSJの客の多くはJRで直行、車で来る人も商店街は素通り。此花区で増えたのは排気ガスぐらいです。
問題はまだあります。今、USJからの莫大な固定資産税は大阪市の税収です。「都」構想で大阪市が廃止・解体されると、USJとカジノ含む統合リゾートの固定資産税は湾岸区には入らず、大阪府の税収となるのです。
「賭博場」だけ来て税金は取れないなんてあんまりだ!と湾岸区議会が「カジノ反対」を訴えても、もう遅い。カジノ誘致を決めるのはあくまで大阪府。文字通り財源と権限がむしりとられるのです。市民はもうだまされません。(辰巳孝太郎 日本共産党参院議員 隔週で掲載)
(大阪民主新報、2015年5月17日付より)