コータローの国会レポート㊺会期延長を後悔させよう(大阪民主新報より転載)
2015年06月29日
通常国会は本来の会期末である6月24日から95日延長され、9月27日までとなりました。会期は与党の暴走にブレーキをかけるためにありますがお構いなしです。だいたい「熟議のため」と言いながら、戦争法案が国会に提出されたのは5月15日。会期末に提出して乗り切ってしまおうという与党の思惑だったのです。 しかし与党の参考人や元内閣法制局長官などが次々と憲法違反だと批判し、政府にとって想定外の事態に。政府は何が何でも通してしまうために会期延長を強行しました。しかし安倍首相が「夏までに通す」と対米公約までした理由は、法案の中身が国民には分からない内に可決をさせたかったから。会期が延長されるほど国民のなかで法案の危険性への認識はさらに広がります。会期延長はまさに諸刃の剣なのです。 しかし政府にとって何よりの想定外は、昨年総選挙での共産党の21議席の躍進でした。安保特別委員会の定員を5つも減らし45にして、社民党や生活の党を閉め出したものの共産党は排除できず、委員会を開けば志位さん、赤嶺さん、宮本徹さんなどの核心をついた厳しい追及が1時間も続くという「地獄」の時間に(8議席だったらせいぜい15分程度だったか)。政府が行き詰まれば「解散総選挙」も?いや共産党がさらに躍進してしまうからできない…。 いずれにせよ稀代の悪法の帰すうを決するのは、政局ではなく世論の広がりと運動です。廃案に追い込んで、会期延長を後悔させようではありませんか!(辰巳孝太郎 日本共産党参院議員)
(大阪民主新報、2015年6月28日付より)